赤色立体地図というのをご存知でしょうか?
千葉達朗さんという火山研究者の方が考えだした地図なのですが、
ものすごく立体的に見える赤い地図です。
赤色立体地図の調整方法は、アジア航測が特許を持っているとのことです。
赤色立体地図は、傾斜の急な部分を濃い赤にして、
標高の高いところ明るく、低いところを暗くするとできるとのことです。
なので、QGISでそれっぽいのを作ってみました。
本当のレンダリング方法ではないので、
アジア航測の作る地図のようにはっきりとした凹凸は
表現できていないかもしれませんが、
それっぽくはできています。
3.傾斜区分図のレンダリング
- 傾斜区分図を選択し、レイヤのプロパティを開きます。
- 「スタイル」を選択し、レンダータイプを「単バンド疑似カラー」を選択します。
バンドを「バンド1(Gray)」にします。 - 色の補間を「線形」にします。
- 「+」ボタンをクリックして「0」を追加します。ラベルも「0」を入力します。
- 「0」の色をダブルクリックして、白を選択します。
- もう一度「+」ボタンをクリックし、値を「90」にします。ラベルも「90」と入力します。
- 「90」の色をダブルクリックして、赤を選択します。
- これで傾斜が90度に近くなるほど赤が濃くなるようにできます。
4.標高DEMのレンダリング
- 標高DEMを選択し、レイヤのプロパティを開きます。
- 「レンダータイプ」を「単バンド疑似カラー」を選択します。
- 「最小値/最大値ロード」の「累積個数によるカット」にチェックを付けます。
- 「精度」の「実際の値(低速)」にチェックを付けます。
- [読み込み]ボタンをクリックします。
すると、「新規カラーマップを作成」の「最小」と「最大」に標高DEMの最小値と最大値が入力されます。
「累積個数によるカット」で値を取得すると、最大値をなんとなく調度良い値を取得してくれます。
- 「モード」を「等間隔」にして、「分類数」を「3」にします。
- 色は後で変えるので、カラーマップはなんでも構いません。
- [分類]ボタンをクリックすると、色リストにデータが追加されます。
- 色リストの「0」は海ですので水色にします。
- 色リストの2番めの値とラベルを「1」にしての色をグレーにします。
グレーは少し濃い目がいいと思います。
RGBが120~130くらいでしょうか。 - 色リストの3番めの最大値の色を白にします。
- カラーレンダリングの「混合モード」を「乗算」にします。
5.レイヤの順番を入れ替え
- レイヤの順番を、標高DEMを上に、傾斜区分図を下にします。
標高DEMの「カラーレンダリング」「混合モード」を「乗算」にしているので、下のレイヤの色が上に出てきます。
以上で、赤色立体地図っぽい標高地図ができました。
北海道羊蹄山の立体地図
標高DEMの色をいろいろ調整することで、更に見やすい地図ができるかもしれません。
いろいろ試してみてください。
そして良い設定がありましたら教えて下さい。